こんばんは。3度目のコーセーです。
早速本題。
「本当に消防の人ですか?」妊娠中、立ち入り先で怪しまれた女性職員について考える
やっとスタートラインに立てた-。八幡西消防署の篠原瑞恵(39)がそう思ったのは入職6年目の2012年。志望し続けた消防隊に試行的に配属された時だった。 大学を卒業した06年、「自分の手で人を助けたい」と地元の北九州市消防局に入った。基礎技術を学ぶ消防学校では同期の男性たちと肩を並べ、放水の方法やはしごの使い方を身に付けた。防火服や空気呼吸器は重さおよそ20キロ。男女の区別はなかった。 半年後、配属先が発表された。男性は全員が消防隊。篠原ら女性3人は全員、庶務係。いくら技術を身に付けても現場には出られない。もどかしさを覚えた。 消防庁は今でこそ女性登用を進めるが、厚生労働省の「女性労働基準規則」の下で長年、重量物を扱い、有毒ガスを吸う恐れもある火災現場の活動は、妊娠や出産に「有害」だとして女性には認められなかった。04年に解釈を変更し、従来の考え方は「適当でない」と全国に通知した。 三原千恵子(55)は同年、北九州市消防局の人事部門に配属された。現場活動の願いがかなわなかった経験を糧に「女性が希望する場で活躍できるレールを引く」と昇任試験に臨んで消防司令補に昇任したばかりだった。
消防庁の通知が出ても、北九州では依然、女性の現場活動は制限された。事態を動かそうと三原は管理職の男性全員に意識調査を実施。体力面を不安視する声は多かったが、半数以上は女性の職域拡大に理解を示した。08年、火災現場で指示を出す指揮隊に女性を配置するきっかけとなった。 北九州市では13年に女性を消防隊に正式に配置。今年4月には4~5人の消防隊員をまとめる小隊長に女性2人が着任した。その一人が篠原だ。
7月、団地火災に出動した篠原は現場に到着すると、進入経路や使用する資機材を隊員に指示。「もう少し後ろに下がって!」。ホースを運ぶ隊員が煙の熱気でけがしないよう、強く呼びかける場面もあった。 市消防局の職員に占める女性の割合は5・4%(4月現在)で政令市トップ。働きやすい環境をつくってきたのは女性自身だ。 同局は9月、妊婦の希望職員にマタニティーウエアの貸し出しを始めた。軽くゆったりとしたワンピースの胸元には名札と階級章が付けられる。小倉南消防署予防課の稲冨加奈子(34)と満留(みつどめ)唯(33)が導入を働きかけた。
出産を控えて制服が着られなくなった女性職員たちはこれまで、私服で勤務した。「本当に消防の人ですか?」。満留は妊娠中、首から名札を下げていたのに、立ち入り検査の対象者から怪しまれた。妊婦用制服の必要性を感じ、出産経験のある稲冨と一緒に女性職員にアンケートを実施。導入希望が多いとの結果を基に人事課に提案し、実現させたのだった。
消防の歴史は古いが、時代の変化とともに組織は変わり続ける。北九州市消防局では9月、女性職員が意見交換する研修会を初めて開催。全国の関係者と働き方などについて情報共有するため、有志で来年10月、全国各地の女性職員が集う交流会を市内で開く計画もある。
三原は20年、小倉南消防署の副署長に就き、九州で初めての女性管理職となった。日々心がけるのは、性別を問わずに誰もが自分らしく働ける環境をつくること。「みんながいきいきと仕事に励めば、市民サービスの向上にもつながる」と確信している。
北九州市では今年、旦過市場一帯や枝光本町商店街(八幡東区)で火災が相次ぎ、市消防局の活動が注目を集めました。年次企画「この街を次世代へ」第7部は、安全で安心な暮らしを守るため、1秒でも早い活動を目指す北九州市消防局の挑戦を取り上げます。とのこと。
女性の消防士のハードルは、非常に高いと言えるでしょう。体力や力の面で、女性が劣るのは当然。しかし、その常識はもう昔のこと。今は、女性も活躍する時代。女性を、蔑視しないで欲しい。
そんなわけでまた後程。