国民・榛葉氏、暴論連発―テレ朝玉川徹氏批判、露骨すぎるイスラエル擁護

おはようございます。2度目のコーセーです。

 

早速本題。

国民・榛葉氏、暴論連発―テレ朝玉川徹氏批判、露骨すぎるイスラエル擁護について考える

今月24日、国民民主党の榛葉賀津也幹事長が定例記者会見で、「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日系列)のコメンテーター・玉川徹氏を批判したことが、複数のメディアで取り上げられています。玉川氏が、イラン和平交渉に関わるジャレッド・クシュナー氏(トランプ大統領の娘婿)について「ユダヤ人ですよね。このイランとの協議にはいない方がいいような人のような気もする」と番組に出演していた専門家に話を振ったことについて、榛葉幹事長は「ずいぶん乱暴なことを言ったなと、びっくりしました」「次の日、(玉川氏は)どうなるんだと思ったら、またテレビに出ていた」と述べました。

 

 筆者は既に別稿で、玉川氏の「ユダヤ人ですよね」という部分だけをバッシングし、クシュナー氏がどういう人物かという本質的な問題を無視することの危うさを指摘しました。

テレ朝・玉川徹氏叩く日本のメディアの危うさ―イスラエル大使に同調、クシュナー氏の問題に触れず

https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/0b0f508875e20f199dd19f2b2c8761a849cce9a0

 ただ、今回の会見での榛葉氏の発言は、玉川氏へのバッシングにとどまりません。極めてイスラエル側に偏った主張をしている点で、非常に大きな問題があります。

実際に会見の動画を見てみると、榛葉氏は玉川氏の発言を「ユダヤ人だから交渉に入れるな」という発言だと解釈し、「短絡的にユダヤ人だからイスラムの敵だというのは間違い」と批判していました。しかし、玉川氏が議論しようとしたのは、「クシュナー氏がユダヤ人であること」ではなく、「クシュナー氏がイスラエルのネタニヤフ首相と家族ぐるみの長い付き合いがあり、かつトランプ大統領の娘婿という非公式な立場で、公正な仲介者たり得ない」という問題です。玉川氏の言葉の選び方に粗さがあったことは事実ですが、事実関係を踏まえれば批判の本質は明らかです。それを、榛葉幹事長はユダヤ人差別だというレッテル貼りをしたのでした。こうした論点のすり替えとバッシングは、在日本イスラエル大使のギラッド・コーヘン氏によるテレビ朝日への抗議と全く同じものです。

 

 なお、クシュナー氏がどのような人物なのかについては、上述の記事で書いたので詳しくはそちらをご参照いただきたいのですが、要約すると、複数の海外メディアは以下の点を指摘しています。

  • 攻撃直前のイランとの協議でまとまりかけた合意を、クシュナー氏は「イランの提案は本気ではない、時間稼ぎだ」とトランプ大統領に報告することで破綻させた疑いがある。
  • 「イスラエルの工作員として、トランプ大統領を戦争に引きずり込むために動いた」と匿名の外交官がクシュナー氏を批判。
  • トランプ大統領自身、クシュナー氏から「イランが米国を攻撃しようとしている」として攻撃を説得されたと述べている。

 また、榛葉氏が長々と会見で玉川氏の発言やイスラエルについて語った背景として、単に記者から質問されたからだけではなく、榛葉氏がイスラエルでの留学経験があり、日本イスラエル議員連盟に所属し、公益社団法人日本イスラエル親善協会の顧問を務めていることも考慮すべきでしょう。

玉川氏の提起に対する論点のすり替えだけでも問題ですが、榛葉氏は会見の中で、公党の幹部にあるまじき暴言を連発しています*。榛葉氏は「イスラエルから学ぶべきこと」として、「国を、民族を、そして言葉を守ることに本当に全てをかけている」「世界からの誹謗中傷を受けても、国連がどんなことを言おうとも、最後に自分たちの国民と国土と主権を守るのは自分たちしかいないということ」と語りました。これは看過できません。

 この間、イスラエルが一体何をしたか。最も重大な問題は、2023年10月以降、イスラエルがパレスチナ自治区ガザで徹底的に民間人を攻撃していることです。人口が密集する住宅地に大型爆弾を多数投下したり、避難所となっている国連管理の学校を攻撃したり、救急車や病院を攻撃したりするなどの戦争犯罪を繰り返してきました。さらに人道支援の妨害も深刻です。紛争地での民間人への人道支援は国際人道法上の義務であり、戦争の手段として意図的に民間人を飢餓に陥れる行為も戦争犯罪とされますが、イスラエルは封鎖されたガザへの食料や水、医療物資などの搬入を極端に制限。人道支援物資を受け取りに集まった人々をイスラエル軍が攻撃することも相次ぎました。

昨年10月に「停戦」が発効した後も、イスラエルはガザへの攻撃を続けており、現地保健当局によれば、攻撃開始から現在までに7万2000人以上が殺害され、その大半が民間人であるとのことです。また、人道支援への制限も続いており、210万人のガザ住民は今も飢餓や劣悪な生活環境、保健衛生の欠如に苦しんでいます。

こうした非人道的な行為の数々に対し、国際刑事裁判所は2024年11月の時点で、イスラエルのネタニヤフ首相やガンツ元国防相らを人道に対する罪と戦争犯罪の容疑者として国際逮捕状を出しています(関連情報)。

 

 また、昨年9月には国連人権理事会の独立調査委員会が、イスラエルがガザで行っていることは「ジェノサイド」であると認定しました。ジェノサイドとは、第二次世界大戦後、ホロコースト(ナチスによるユダヤ人大虐殺)の悲劇を繰り返さないという反省から定義されたもので、民族等の特定の集団の全部または一部を破壊する目的で行われる殺戮や人権侵害であり、国際法上最も重い罪とされます。

つまり、榛葉氏の言葉をそのまま解釈するならば、同氏は国際刑事裁判所や国連人権理事会独立調査委員会の判断を「誹謗中傷」であると貶め、イスラエルによる戦争犯罪やジェノサイド等を容認・支持していることに等しいと言えます。まさに、榛葉氏の遵法精神や人権感覚、そして国会議員・公党幹部としての資質が問われるものです。一体、どの口で玉川氏を批判するのか、そんな資格が榛葉氏にあるのか、甚だ疑わしいと言わざるを得ません。

イラン攻撃についても、榛葉氏のイスラエル擁護は深刻な矛盾を抱えています。24日の会見で榛葉氏は次のように発言しました。

「イランは公然とイスラエルをこの地球上から地図の上から消すと決めて抗言しています。そしてそのために核開発をして核を持ち始め、イスラエルに射程が届くミサイルも持っています。自分の国を潰す、全滅させると言っている国に対して、黙っている政治家はいません」

 しかし、国連憲章第51条が認める自衛権は「武力攻撃が発生した場合」に限定されます。「地図から消す」という修辞的発言や核開発の可能性を根拠にした先制的武力行使は、国際法上正当化できません。また、「イランの核開発」が本当に「差し迫った危機」であったかどうかは、専門家や米国のメディアでも懐疑的な分析が多数あります。例えば、今年3月2日の記者会見で、IAEA(国際原子力機関)事務局長のラファエル・グロッシ氏は、イランに「組織的な核兵器製造計画は見当たらない」と述べています(関連情報)。また、そもそも、イランの核施設を査察することが困難となっている要因として、第一次トランプ政権時にイラン核合意、つまり、イランが核兵器開発を行わないことを条件に欧米が経済制裁を解除すると言う合意から米国が一方的に離脱したことが大きいのです。

イスラエルやそれを擁護する榛葉氏のロジックがいかにおかしいかは、それをウクライナ進攻に当てはめてみればわかります。ロシアのプーチン大統領はウクライナ侵攻において「NATO拡大からのロシアの安全保障」「ロシア民族の生存」を一方的に主張し、侵攻を正当化しています。こうした「自国の生存のため」というロジックは、歴史上、様々な侵略と虐殺を正当化するために使われてきました。だからこそ、第二次世界大戦後の国際秩序は、「生存のためなら何でも許される」ではなく、「生存を守りながらも守るべきルールがある」という方向で発展してきました。榛葉氏が擁護するイスラエルの先制攻撃は、基本的にロシアのウクライナ進攻と同質のものであり、国際秩序の根幹を破壊するものです。

本稿の冒頭でも触れたように、榛葉氏が玉川氏を批判したことを複数のメディアが報じましたが、それらの記事ではクシュナー氏の問題や榛葉氏のイスラエル擁護について追及していません。イラン攻撃に伴うホルムズ海峡の封鎖は、日本の原油や石油精製品の原料であるナフサの確保に深刻な悪影響を及ぼしています。

 そして、この危機をそもそも招いたのは、クシュナー氏やネタニヤフ首相のトランプ大統領への強い働きかけです。つまり、イスラエルの国連憲章や国際法を無視した強引な動きが、日本の社会や経済も脅かしているのです。そうした状況においてなおイスラエルを擁護しかしない政治家こそ問題であるのに、その発言を垂れ流すメディアは、一体、ジャーナリズムを何だと考えているのでしょうか。

 自民党政権に批判的なスタンスである玉川氏を叩けば、特に自民党支持層からは喜ばれ、閲覧数も稼げるでしょう。しかし、上記のような問題を無視するのであれば、それはジャーナリズムの放棄だと批判されてしかるべきでしょう。とのこと。

 

イスラエルの現政権やその政治に対して、疑問を抱かないのだろうか?日本人は外国のインテリジェンスを、理解していない。日本人は各国のソフトインテリジェンスの影響を認識するべきだ。

 

そんなわけでまた後程。

 

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