KDDI通信障害で最大3915万回線に影響 契約者への補償はどうなる?

こんにちは。4度目のコーセーです。丁度折り返し地点です。

 

早速本題。

KDDI通信障害で最大3915万回線に影響 契約者への補償はどうなる?について考える

通信大手KDDIで7月2日未明、機器の交換をきっかけに大規模な通信障害が発生しました。この影響でauや格安ブランドのUQモバイル、povo(ポヴォ)のほか、KDDIの回線を使う楽天モバイルや、格安スマホMVNO)などがつながりにくくなりました。またKDDIの回線を使って金融や物流などのサービスを展開する企業の間でもシステムに不具合が生じ、業務に大きな支障が出るなど、最大で3915万回線に影響が及びました。3日夕方に復旧作業が完了した後もつながりにくい状況が続きましたが、KDDIは5日午後になって、ようやく完全復旧を宣言しました。

ところで、KDDIの高橋誠社長は3日、東京本社で会見し、個人や法人への補償について、「一律に補償をするかはまだ回答を持ち合わせていない」「今回の障害の内容を見た上で、検討していく」などと話しました。長時間にわたって大規模な通信障害を発生させたことで、KDDIに賠償責任が生じるのでしょうか。芝綜合法律事務所の牧野和夫弁護士に聞きました。

Q.2日未明から発生したKDDIの通信障害により、携帯電話の通話やデータ通信がつながりにくい状況が続いたほか、KDDIの回線を使って金融や物流などのサービスを展開する企業の間でもシステムに不具合が生じ、業務に大きな支障が出ました。KDDIはどのような法的責任を問われる可能性があるのでしょうか。

牧野さん「契約上は、『電話サービス等契約約款』(以下『約款』)に従って、KDDIがユーザーに対して賠償義務を負うことになります。

例えば、KDDIの約款によると、電話サービスなどが全く利用できない状態をKDDIが知った時刻以後のその状態が連続した時間について、『定額利用料』と『通話等料金』の合計額を発生した損害とみなし、その額に限って賠償するとされています(約款98条2項)。

ただし、『通信会社の故意または重大な過失によりその提供をしなかったときは、この制限等を適用しない』とあります。つまり、通信会社の故意または重大な過失(意図的に復旧を遅らせたなどの重過失が必要)が証明されない限り、利用者は『定額利用料』と『通話等料金』の合計額しか補償されないことになります。

なお、2021年にNTTドコモで約30時間にわたって通信障害が発生しましたが、同社は『全く利用できない状態』が24時間に達しなかったとして補償などを実施しなかったため、KDDIも『全く利用できない状態』が24時間に達しなかったとして補償を実施しない可能性もあります」

Q.では、KDDIが個人の契約者や法人に補償をする場合、具体的にどの程度の補償が想定されるのでしょうか。また、その補償は妥当なのでしょうか。

牧野さん「個人の場合には、サービスなどが全く利用できない時間について『定額利用料』と『通話等料金』を個々に計算すると費用がかかるので、損害の証明が難しい個人情報の漏洩時の迷惑料と同様、一律に500円から1000円分の割引券の配布やポイント付与の可能性があります。ただ、その補償では妥当とは言えない場合が一般的でしょう。

法人の場合は、約款に従った補償では不十分であることが多く、通信障害により発生した損害分の賠償が妥当と思われます」

Q.今回の通信障害により損害を被った個人や法人がKDDIから何らかの補償を受けたとします。その補償が損害を補うには不十分だった場合、個人や法人は再度KDDIに補償を求めることは可能なのでしょうか。

牧野さん「通信会社の故意または過失によって利用者に生じた損害は、通信会社の保証が不十分であった場合には、その差額について、民法709条の不法行為に基づいて、通信会社へ損害の賠償請求をすることが理論的に可能です。ただし、損害の証明が難しいことに加えて、個人の場合には訴訟費用も掛かるので、現実には難しいでしょう。

法人で損害額が大きく、損害の証明が可能な場合には、民法709条の不法行為に基づいて、KDDIに損害賠償を請求することが可能と思います」

Q.KDDIの通信障害により、119番がつながらなくなり、命の危険にさらされた事例もあったようです。もし119番がつながらなかったことでけが人や急病人が死亡するなどした場合、KDDIは法的責任を問われるのでしょうか。

牧野さん「他の通信会社のスマホや公衆電話などを使用し、119番へ連絡ができた可能性が十分にあれば、KDDIに法的責任を問うことは、難しいでしょう」とのこと。

 

今回のケースはとても難しいと思う。完全に利用出来なくなったわけではなく、利用しづらい状況だった。補償はスズメの涙程度となる見込み。利用者は大変辛い思いをしたと思いますが、現状ではそれが精一杯。今後の再発防止に、取り組んでもらうことを願うしかないです。

 

そんなわけでまた後程。

 

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