おはようございます。コーセーです。
今日の天気は快晴。雲一つない綺麗な青空が広がっています。気温は13℃を予報。明日も良く晴れて、9℃を予報。最低気温が-1度と、今年初の冬日になりそう。体調管理注意
さて、本題。
「スキー板の規定違反=高梨沙羅への嫌がらせ」は真実なのか…「なぜ試合前にチェックできない?」広がる疑問への“明確な答え”
1月6日にオーストリア・フィラハで行われたノルディックスキー・ジャンプのワールドカップ個人第9戦で、高梨沙羅が失格となった。
スキー板の長さにおける規定違反があったとされ、2回目のジャンプの記録が取り消され、1回目の記録のみとなり、30位という成績で終えることになった。
この一件が、波紋を投げかけている。競技の取材を続ける筆者のもとにもいくつか問い合わせがあるなど、今回の一件への注目度がうかがえる。高梨は2022年の北京五輪混合団体で、スーツの規定違反により1回目が失格とされ、チームは4位の成績で終えた。そのときの記憶が消え去らないこともあるだろう。ただ、それらの波紋の中には、誤解に基づく部分もあり、またジャンプという競技の難しさをあらためて思わせる部分もあった。
まず、今回、違反とされたスキー板の規定だが、選手が使用できるスキー板の長さには決まりがあり、それは選手のBMIによる。BMIは(スーツを含めた)体重÷身長÷身長によって算出される数値で、BMIが21.0以上なら身長の最大145%の長さのスキー板を使用でき、20.5なら143%、20.0なら141%……という具合に定められている。
北京五輪で高梨が失格となったのは1回目に対してであった。ジャンプでは飛んだあとに抜き打ちで検査が行われ、スーツのサイズであったり、さらに体重などもチェックされることがある。そしてスーツに関して、1回目のあとの検査で違反とされたことによる。違反にならないよう対応して飛んだことで2回目は失格とならなかった。
今回、高梨は1回目は失格とされず、2回目が失格とされた。2回目のあとの検査で違反とされたことを意味している。体重が減少したことで、規定にそぐわなくなったのだろう。
だから、「試合前にスキー板がその選手に適しているかどうかチェックできるはず」「ルールに適合した長さのスキー板を用意しているはずなのになぜ?」という疑問は当てはまらない。使用するスキー板の長さが試合前に適していても、また試合を通して同じ長さを使用していても、規定違反になるかどうかには体重の変動がかかわってくるからだ。
また、筆者のもとに届いた問い合わせには、「恣意的なのでは?」というニュアンスも含まれていた。くだいて言えば、「高梨への嫌がらせから、北京での出来事が、そして今回の違反が生じたのではないか?」という話だ。 そのような発想になるのは、ジャンプにおいて日本が圧倒的な強さを誇ったあと、ルール改正が行われた影響で日本の選手が不振に陥ったと捉えられてきた経緯がある。具体的には1998年の長野五輪で日本男子が団体で金メダル、ノーマルヒルで船木和喜が銀メダル、ラージヒルで船木が金メダル、原田雅彦が銅メダルで強烈なインパクトを残したシーズンののち、ルールが変わった。実際、日本代表の中には、あたかも人種問題が内在するかのような発言をする選手もいた。 ただ、そのときのルール改正にあたって、日本側は賛同していた事実がある。その後も頻繁にルールは改正されてきたが、実際のところ、スキー板の長さの違反はともかく、スーツの規定違反は海外の選手も含めて珍しいことではない。恣意的に特定の国や選手を狙っているとは言えない。 失格者が出たケース、例えば大量に失格者が出た場合で言えば、北京五輪混合団体では高梨を含め、ドイツ、オーストリア、ノルウェーの計5選手が失格となった。 また、2019年11月、フィンランド・ルカで行われたワールドカップ男子でも5名が失格。試合終了直後は2位にいたリンビク(ノルウェー)、3位にいたプレブツ(スロベニア)も失格となり、順位が変わったことがある。それらをみても、日本を狙い撃ちしているというニュアンスはあてはまらない。
以前から高梨は体重が落ちやすいということを課題として語っていて、いかに体重を維持するかに腐心し、努力してきた背景がある。今回、体重が落ちるのを防げなかったのだろう。 ルールが細かく決められ、検査も厳密化してきたのは、選手側がルールぎりぎりのラインを狙い、少しでも飛べるような工夫を凝らしてきたこともある。ある意味いたちごっこのような状況が続いてきた結果とも言える。 他競技で言えば、F1でもレース後にマシンの重量計測が行われ、昨年のレースではトップでレースを終えたドライバーが失格となった件を思い出すが、F1並みに、ジャンプもルールを巡り精緻な取り組みがされているからとも言える。 公平性そしてルール改正において需要なテーマでもあった選手の安全性・健康を守る方向を大切にしつつ(かつては過度の減量などが問題となっていた)、試合でのルール運用の方法などは改善、あるいは一考の余地はあるかもしれない。 限界を狙いつつ、より遠くへ飛ぼうとするジャンプにあって、現在のあり方が最適解なのか、これからも模索が続けられるだろう。とのこと。
ルールの改定が度々起こるようでは、競技に対する不満も出て来るだろう。事前にチェック出来ることが可能なら、こんなに問題にはならないだろう。高梨さんへの嫌がらせに思えるかもしれないが、意外と失格者は多く出ているようだ。よって、特定の選手への嫌がらせとは言い難い。しかしながら、こうも高梨さんへ指摘されると、嫌がらせを疑われても仕方ないと思う。どうか、ルールの改定をそろそろやめて欲しい。
そんなわけでまた明日(*_*;